龍田神社(読み)たつたじんじゃ

精選版 日本国語大辞典 「龍田神社」の意味・読み・例文・類語

たつた‐じんじゃ【龍田神社】

[一] 奈良県生駒郡三郷町立野龍田にある神社。旧官幣大社。祭神は天御柱命(あまのみはしらのみこと)、国御柱命(くにのみはしらのみこと)。崇神天皇のころの開創と伝えられる風神で、天武天皇四年(六七六風鎮祭創始古来、風雨順和、五穀豊熟を祈願する神として信仰される。第二次世界大戦後、龍田大社と改称した。龍田明神。本宮
[二] 奈良県生駒郡斑鳩(いかるが)町龍田にある神社。旧県社。祭神は天御柱命、国御柱命ほか二柱。聖徳太子法隆寺の守護神として(一)を勧請(かんじょう)。明治の初めの神仏分離で(一)の摂社となったが、大正一一年(一九二二)独立。一説に延喜式の龍田比古龍田比女神社にあてる。新宮、新龍田とも呼ばれる。

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日本歴史地名大系 「龍田神社」の解説

龍田神社
たつたじんじや

[現在地名]斑鳩町龍田一丁目

法隆寺の南西、龍田集落の東に鎮座。祭神天御柱あめのみはしら命・国御柱くにのみはしら命。本殿の左右に龍田比古神社・龍田比売神社・滝祭宮を祀る。旧県社。社伝によると、法隆寺建立に際し、当社祭神の諭により寺地を選定、よって伽藍の鎮守神として祀ったという。現奈良県三郷さんごう立野たつのの龍田大社を本宮というのに対して龍田新宮と称し、本宮から勧請したとする説もあり、祭礼には本宮からの神幸の御旅所となった(大和志)。「神社覈録」は、「延喜式」神名帳平群へぐり郡の「龍田比古龍田比女神社二座」を当社にあて、また一説には後世龍田本宮の天御柱命・国御柱命を勧請したため、本来の祭神龍田比古・龍田比売は忘れられたとみる。

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