黒潮反流(読み)クロシオハンリュウ(英語表記)Kuroshio Counter-Current

デジタル大辞泉 「黒潮反流」の意味・読み・例文・類語

くろしお‐はんりゅう〔くろしほハンリウ〕【黒潮反流】

日本の本州南岸沿いを東方に流れる黒潮に対し、途中で分かれて南または西に向かう流れ。黒潮の本流に比べて速さは緩慢であり、秒速0.3メートル程度。黒潮の上流に向かって弧を描いて戻っていくように見えるため、黒潮再循環流ともいう。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

海の事典 「黒潮反流」の解説

黒潮反流

日本の沿岸に沿って東ないし北東に流れる黒潮の沖側に、ちょうど逆の西ないし南西に向かう幅の広い弱い流れがあり、黒潮反流と呼ばれている。海洋中にある 種々の中規模の渦のため、海水は常に一方向に流れるとは限らず、連続した流れというよりは、平均場に現れる海流である。また、黒潮の沖側の縁にある時計周 りの渦の南西に向かう部分も黒潮反流の一部を構成する。 (永田

出典 (財)日本水路協会 海洋情報研究センター海の事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の黒潮反流の言及

【黒潮】より

… また,黒潮は平均的には西から東に流れるが,この黒潮本流の南側に反対方向に向かう流れが観測されている。これは黒潮反流と呼ばれ,流速0.3ノット程度の弱い流れである。 黒潮本流は関東東岸から沿岸を離れるが,この部分を本州南岸の流れと区別して黒潮続流ということがある。…

※「黒潮反流」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android