内科学者。北海道三笠(みかさ)市生まれ。1922年(大正11)東北帝国大学(現、東北大学)医学部を卒業。消化器病を専攻し、1927年(昭和2)「注入せられた葡萄糖(ぶどうとう)の運命、特に体細胞の糖収容能力に就(つい)て」で医学博士となり、1930年ウィーン大学に留学、胃腸管のレントゲン診断法を学ぶ。1941年東北帝国大学医学部教授、1948年同医学部長、1957年同学長を務めた。1956年西山正治(にしやましょうじ)(1922―1993)と胃のX線検査機「黒川・西山式レ線間接狙撃(そげき)撮影機」を開発、これを積載した胃検診車をも開発、「宮城方式」とよばれる胃癌(いがん)集団検診を行った。のちにレントゲンや内視鏡による胃癌の細胞学的な診断法を確立した。1963年東京の癌研究会(現、がん研究会)附属病院長、のち名誉院長、1986年には日本学士院長となる。1968年文化勲章を受章。著書に『消化管のレントゲン診断』など。昭和63年2月21日没。
[編集部]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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