黄金海岸(読み)おうごんかいがん(英語表記)Gold Coast

翻訳|Gold Coast

精選版 日本国語大辞典 「黄金海岸」の意味・読み・例文・類語

おうごん‐かいがん ワウゴン‥【黄金海岸】

アフリカ北西部、ギニア湾に面する海岸ゴールドコースト

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デジタル大辞泉 「黄金海岸」の意味・読み・例文・類語

おうごん‐かいがん〔ワウゴン‐〕【黄金海岸】

Gold Coast》アフリカ西部、ギニア湾岸の一地域。旧英領植民地で、現在のガーナ共和国ゴールドコースト

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改訂新版 世界大百科事典 「黄金海岸」の意味・わかりやすい解説

黄金海岸 (おうごんかいがん)
Gold Coast

西アフリカのギニア湾に面した,現在のガーナを中心とする地方を指すのに,15世紀以来ヨーロッパ人が用いた名称。西アフリカの海岸諸地方へしきりに船をおくっていたポルトガルは,1470年代に,この地方から大量の金を入手するのに成功した。ポルトガルにつづいて,イギリス,フランス,オランダデンマークブランデンブルク等もこの地方に交易拠点を築いた。しかし,内陸地方に発達していたマンデ系商人の交易組織のため,海岸拠点でのヨーロッパ側の金の入手は思うにまかせず,当時アメリカ大陸開発のために需要の大きかった,そして金よりも入手が簡単だった黒人を,ヨーロッパ諸勢力は奴隷として大量に〈黄金〉海岸から積み出すことになった。19世紀後半,イギリスのゴールド・コースト植民地設立に対して頑強に抵抗したアシャンティ王国は,この黄金海岸に17世紀以後栄えた,金工芸の盛んだった王国として知られている。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「黄金海岸」の意味・わかりやすい解説

黄金海岸
おうごんかいがん

西アフリカ、ギニア湾岸の西はアキシムから東はボルタ川に至る海岸地帯で、旧イギリス植民地。ゴールド・コーストGold Coastともいう。17~18世紀ごろ、金の産出地とみなされて、このような地名がつけられた。15世紀末にポルトガル人がこの地にエルミナ城塞(じょうさい)を建設し、金、奴隷、象牙(ぞうげ)などの貿易の拠点とした。その後オランダ、スウェーデン、イギリスが進出、競合したが、19世紀にはイギリスがもっとも強力となり、1874年にゴールド・コースト植民地を建設した。1957年3月ガーナ共和国として独立した。

[中村弘光]

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「黄金海岸」の解説

黄金海岸(おうごんかいがん)
Gold Coast

ゴールド・コーストともいう。西アフリカ,ギニア湾,現在のガーナ地域をさしてヨーロッパ人が用いた名称。15世紀以降,ヨーロッパ諸国はこの地域で金を得た。また,奴隷多く積み出された。17世紀以降,アシャンティ王国が栄えた。

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百科事典マイペディア 「黄金海岸」の意味・わかりやすい解説

黄金海岸【おうごんかいがん】

ガーナ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「黄金海岸」の意味・わかりやすい解説

黄金海岸
おうごんかいがん

ゴールドコースト」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の黄金海岸の言及

【ガーナ】より

…正式名称=ガーナ共和国Republic of Ghana面積=23万8533km2人口(1996)=1690万人首都=アクラAccra(日本との時差=-9時間)主要言語=英語,多くの民族語通貨=セディCedi西アフリカのギニア湾沿岸ほぼ中央部に位置する国。イギリス植民地時代はゴールド・コーストGold Coast(黄金海岸)と呼ばれていたが,第2次世界大戦後,1957年にブラック・アフリカ植民地の先頭を切って独立した際,かつて西アフリカに栄えた古代ガーナ王国(実際には現在のマリ,モーリタニアのあたりに位置していた)の名をとって国名とした。【小田 英郎】
[自然]
 国土は東西約350km,南北約700kmの,ほぼ長方形の形状をなしている。…

【ガーナ】より

…正式名称=ガーナ共和国Republic of Ghana面積=23万8533km2人口(1996)=1690万人首都=アクラAccra(日本との時差=-9時間)主要言語=英語,多くの民族語通貨=セディCedi西アフリカのギニア湾沿岸ほぼ中央部に位置する国。イギリス植民地時代はゴールド・コーストGold Coast(黄金海岸)と呼ばれていたが,第2次世界大戦後,1957年にブラック・アフリカ植民地の先頭を切って独立した際,かつて西アフリカに栄えた古代ガーナ王国(実際には現在のマリ,モーリタニアのあたりに位置していた)の名をとって国名とした。【小田 英郎】
[自然]
 国土は東西約350km,南北約700kmの,ほぼ長方形の形状をなしている。…

【スリー・ポインツ[岬]】より

…西アフリカ,ガーナ最南端の岬(北緯4゜43′,西経2゜06′)。かつてヨーロッパ人は,ギニア湾に突出するこの岬を境にして,東側を黄金海岸,西側を象牙海岸と呼んだ。岬の近辺にはヨーロッパ人が築いた砦の跡が散在する。…

※「黄金海岸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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