黄梅(読み)おうばい

精選版 日本国語大辞典 「黄梅」の意味・読み・例文・類語

おう‐ばい ワウ‥【黄梅】

〘名〙 モクセイ科の落葉低木。中国原産で古くから渡来し、観賞用として庭樹鉢植盆栽にされる。枝は四角く緑色で、よく枝分かれして長く伸び、高さ一メートルくらいになる。葉は三つの卵形小葉に分かれる。早春、葉に先立って黄色の花を開く。花弁は細長い筒形をし、上部で六裂し平らに開く。金梅。迎春花(げいしゅんか)。《季・春》
尺素往来(1439‐64)「菓子者青(せい)梅。黄(わう)梅」 〔俳諧・誹諧初学抄(1641)〕

こう‐ばい クヮウ‥【黄梅】

〘名〙 黄色く熟した梅の実。また、梅の黄色く熟する頃。
※本朝無題詩(1162‐64頃)四・夏日即事〈藤原敦光〉「黄梅熟子紗窓下。玄雛画閣中」 〔儲光羲‐晩霽中園喜赦作詩〕

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デジタル大辞泉 「黄梅」の意味・読み・例文・類語

おう‐ばい〔ワウ‐〕【黄梅】

モクセイ科の落葉小低木。よく枝分かれし、先が垂れ下がる。葉は3枚の小葉からなる複葉。早春、葉より先に、黄色く筒状で先の6裂した花をつける。中国の原産で、観賞用。迎春花。金梅きんばい 春》
[補説]「こうばい」と読めば別語

こう‐ばい〔クワウ‐〕【黄梅】

黄色く熟した梅の実。
[補説]「おうばい」と読めば別語。

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普及版 字通 「黄梅」の読み・字形・画数・意味

【黄梅】こう(くわう)ばい

梅の実の熟する。また、そのころ。唐・徐岳州端午の日、人~を送る〕詩 北風、雨を吹いてち 西日、湖を(よぎ)りて深し

字通「黄」の項目を見る

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動植物名よみかた辞典 普及版 「黄梅」の解説

黄梅 (オウバイ)

学名Jasminum nudiflorum
植物。モクセイ科の落葉低木,園芸植物

黄梅 (コウバイ)

植物。ロウバイ科の落葉低木,園芸植物,薬用植物。ロウバイの別称

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