麻生上村(読み)あそうかみむら

日本歴史地名大系 「麻生上村」の解説

麻生上村
あそうかみむら

[現在地名]美祢市豊田前とよたまえ町麻生上

東を美祢郡於福おふく村と大嶺おおみね村に接する豊浦郡東端の村。北にある石屋形いしやかたに源を発する日野ひの川が中央を貫流し、村の南を肥中ひじゆう街道が東西に通る。長府藩領で豊浦郡豊田筋に属した。

和名抄」に記される古代大津おおつ郡の稲妻いなめ郷の地とされるが確証はない。

麻生の地名の由来を元文四年(一七三九)の麻生由来記は、往古、麻生盛綱なる者が当地に住したことによるとする。この盛綱は俵藤太の子孫と伝える美祢郡の豪族田原氏の流れをくむが、平家方であったために滅び、その後当地は豊田種藤の弟種連、次いで大内氏の重臣内藤興盛の所領となった。

慶長五年(一六〇〇)検地帳に麻生村とあり、同一五年の検地帳は「麻生」として総石高一千一二五石余、うち田は八五町余で高一千二九石余、畠は一一町余で高三八石余、百姓屋敷数一四二とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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