麺麭・麪包(読み)パン

精選版 日本国語大辞典 「麺麭・麪包」の意味・読み・例文・類語

パン【麺麭・麪包】

〘名〙 (pão)
小麦粉やライ麦粉を主原料にして水でこね、イーストを加えて発酵させてから焼き上げた食品。
※どちりいなきりしたん(一五九二年版)(1592)一〇「その時までパンたりしは即時にゼズ キリシトの真の御色身となり代り給ひ」
② (比喩的に) 食物。生活の糧(かて)。また、生活。
※引照新約全書(1880)馬太伝福音書「人はパンのみにて生るものに非ず」
[語誌](1)一六世紀後半ポルトガル人によって伝えられた。「和漢三才図会‐一〇五」では、饅頭の条に「蒸餠即饅頭無餡者也、阿蘭陀人毎用一箇常食彼人呼曰波牟(ハン)」と見える。
(2)「御前菓子秘伝抄‐八八」(一七一八)には、小麦粉を甘酒でこね一晩寝かせて「ふるめんと」(ポルトガル語で発酵したものの意)を作り云々、と発酵パンの作り方が記されている。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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