鳴渡(読み)なりわたる

精選版 日本国語大辞典 「鳴渡」の意味・読み・例文・類語

なり‐わた・る【鳴渡】

〘自ラ五(四)〙
① 音があたり一面に鳴り響く。
太平記(14C後)二三「雷(いかづち)東西に鳴度(ナリワタッ)て、只今落懸るかとぞ聞へける」
② 広く評判になる。名声がきこえわたる。
露団々(1889)〈幸田露伴〉二〇「誠に是れぞ世界に鳴(ナ)り渡(ワタ)りたる米国の大長者ぶんせいむ」

なき‐わた・る【鳴渡】

〘自ラ四〙 鳥が鳴きながら飛んでいく。
万葉(8C後)一五・三六二七「暁(あかとき)の 潮満ち来れば 葦辺には 鶴(たづ)奈伎和多流(ナキワタル)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android