鳥衾(読み)とりぶすま

精選版 日本国語大辞典 「鳥衾」の意味・読み・例文・類語

とり‐ぶすま【鳥衾】

〘名〙 屋根大棟、または隅棟(すみむね)の上に突き出す丸い瓦(かわら)衾瓦(ふすまがわら)先端の納まりとなるもの。〔日葡辞書(1603‐04)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「鳥衾」の意味・読み・例文・類語

とり‐ぶすま【鳥×衾】

大棟おおむねまたは隅棟すみむねなどの鬼瓦の上に、反って長く突き出した円筒状の瓦。雀瓦。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の鳥衾の言及

【瓦】より

…それらを総称して道具瓦と呼んでいる。大棟や降り棟を積み上げる熨斗(のし)瓦,棟の下部で,平瓦の位置にできる空白をうずめる面戸(めんど)瓦,棟の端を飾る鴟尾(しび)や鬼瓦,入母屋造や寄棟造の隅木の先端を保護する隅木蓋瓦,棰(たるき)の先端を飾る棰先瓦などがあるが,時代が下り,屋根の構造が複雑になるにしたがって鳥衾(とりぶすま),雁振(がんぶり)瓦,留め蓋など機能に応じたものが作られるようになる。瓦は一貫して素焼きであったが,8世紀には平城宮や平城京の官寺の屋根を飾るために,緑釉瓦や二彩釉,三彩釉を施したものが作られ,10世紀には平安京で灰釉の瓦が作られた。…

※「鳥衾」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android