鰻井(読み)ばんせい

普及版 字通 「鰻井」の読み・字形・画数・意味

【鰻井】ばんせい

うなぎのすむ井戸。水旱疫を予知するという。〔夢渓筆談神奇〕越州應天寺に鰻井り。~井、纔(わづ)かに方數寸、~其の深さ知るべからず。~そ鰻出するときは、越中に必ず水旱疫(えきれい)の災り。人常に此れを以て之れを候(うかが)ふ。

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出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の鰻井の言及

【ウナギ(鰻)】より

…【佐野 賢治】 中国では明の李時珍の《本草綱目》巻四十四鱗部魚類にあげられる〈鰻魚(ばんれいぎよ)〉が,いわゆるウナギを指すらしいが,別にウナギに似た中国特産の〈鱓魚(せんぎよ)〉,もしくは〈鱔魚(ぜんぎよ)〉がいて,〈鰻〉と〈鱓,鱔〉は文字表記のうえでも混同されている。魚類を神聖視する民間信仰は,ほとんど世界に共通するが,中国では,寧波(ニンポー)の阿育王寺をはじめとして,江蘇,浙江を中心とする各地に〈鰻井〉〈霊鰻井〉のあったことが伝えられる。その井戸には神聖なウナギが住み,姿を現すと水害,干害が起きるとか,日照りに祈れば雨を降らせると信じられたが,これはウナギの形状から水神の総帥である〈竜〉が連想され,あるいはウナギをその化身とみたことに由来しよう。…

※「鰻井」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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