鰹漁(読み)かつおりょう

百科事典マイペディア 「鰹漁」の意味・わかりやすい解説

鰹漁【かつおりょう】

カツオは重要な漁業対象魚で,日本では先史時代から食用とされており,縄文時代貝塚から骨が発見されている。古代以来,釣漁が主で,黒潮が流れる太平洋沿岸各地が好漁場であったが,伊豆国内浦(うちうら)などでは戦国期から建切(たてきり)網漁なども行われた。近世初頭紀州の高度な竿釣り技術を持つ漁民が渡海船で日向国などに盛んに旅漁するようになり,土佐国に鰹漁と鰹節製造法を伝えた。紀州漁民の旅漁は関東・東北地方にも及び鰹漁法などを伝えている。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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