鬼界ヶ島(読み)キカイガシマ

デジタル大辞泉 「鬼界ヶ島」の意味・読み・例文・類語

きかい‐が‐しま【鬼界ヶ島】

九州の南西海上の諸島古名薩南諸島とも、硫黄島いおうじまをさすともいう。古代の流刑地で、僧俊寛しゅんかんが流された所。
(鬼界島)謡曲俊寛」の喜多流における名称

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「鬼界ヶ島」の意味・わかりやすい解説

鬼界ヶ島
きかいがしま

貴海、貴賀井とも書く。九州本土の南西海上にある大隅諸島(おおすみしょとう)の古称。どの島をさすか明確でないが、僧俊寛(しゅんかん)が流されたといわれる鬼界ヶ島は鹿児島県三島(みしま)村の硫黄島(いおうじま)とされる。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鬼界ヶ島」の意味・わかりやすい解説

鬼界ヶ島
きかいがしま

中世,日本の極南の流刑地として利用された島。「貴海」「貴賀井」とも書く。平安時代末期に俊寛が配流されたことなどで有名であるが,所在地には諸説ある。硫黄島 (鹿児島郡) 説,喜界島 (大島郡) 説,十二島 (両郡にわたる) 説があるが,薩南諸島一帯とするのが妥当であろう。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「鬼界ヶ島」の意味・わかりやすい解説

鬼界ヶ島 (きかいがしま)

硫黄島(鹿児島)

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「鬼界ヶ島」の意味・わかりやすい解説

鬼界ヶ島【きかいがしま】

硫黄島

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の鬼界ヶ島の言及

【硫黄島】より

…薩摩硫黄島,鬼界ヶ島ともいう。鹿児島県薩摩半島南岸の南方約50kmの東シナ海にある火山島。…

【境】より

…これはもちろん観念上のことであり,鎌倉幕府の軍事・警察権が高麗(朝鮮)にまで及んでいたわけではけっしてない。実際の日本中世国家の東の境界は陸奥国の外ヶ浜であり,西の境界は鬼界ヶ島であった。境界の地である外ヶ浜とその先にある夷島は,国家的犯罪人の流刑地とされ,他方,かつては鬼のすみかとみられていた鬼界ヶ島は,王化(日本化)が進んで人のすみかとなった後も,なかば日本国に属し,なかば異域に属する両属的な境界の地であると観念され続けるのである。…

※「鬼界ヶ島」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android