鬱結(読み)うっけつ

精選版 日本国語大辞典 「鬱結」の意味・読み・例文・類語

うっ‐けつ【鬱結】

〘名〙
① (━する) ふさがりとどこおること。中でしっかりかたまること。
万葉(8C後)一九・四二四八・題詞「於是別旧之悽心中欝結」
其面影(1906)〈二葉亭四迷五五「時子の胸に鬱結した疑団(ぎだん)は幾らもあった」 〔荘子‐在宥〕
② 心がふさがってはればれしないこと。気がかりなこと。
江談抄(1111頃)四「宴罷退出時相公不欝結
疑惑(1913)〈近松秋江〉「今この一時に二年越しの鬱結が解けたやうに思はれて」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「鬱結」の意味・読み・例文・類語

うっ‐けつ【鬱結】

[名](スル)
ふさがり滞ること。「血液鬱結する」
気分が晴れ晴れしないこと。鬱屈
「時子の胸に―した疑団ぎだんは幾らもあった」〈二葉亭其面影
[類語]塞ぐふさがる結ぼれる沈む滅入めい曇るうつする鬱屈うっくつする消沈するしょげるしょげ返るふさぎこむ憂鬱憂愁沈鬱メランコリー気鬱気塞ぎ鬱鬱陰鬱暗鬱鬱気鬱悶鬱積抑鬱憂さ鬱陶しい

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「鬱結」の読み・字形・画数・意味

【鬱結】うつけつ

心ふさぐ。〔史記太史公自序〕此れ人皆(こころ)に鬱結するりて、其のずるを得ず。故に事をべて、來を思ふ。

字通「鬱」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android