高雄(読み)タカオ

デジタル大辞泉 「高雄」の意味・読み・例文・類語

たかお【高雄】[台湾の市]

台湾南西部の港湾工業都市。台湾第2の都市で、重工業が盛ん。2010年に高雄県と合併して直轄市となった。人口277万(2009)。カオシュン。カオション。
[補説]17世紀以来「打狗ターカオ」と書いたが、台湾総督府が字を嫌い、似た音の訓読「高雄」に改名。1945年の日本統治終了後も字を戻さず、読みを北京語の「カオシュン」に改めた。

たかお【高雄/高尾】[京都の地名]

京都市右京区の地名清滝川に沿う景勝地で、北に接する栂尾とがのお槙尾まきのおとともに三尾さんびとよばれる紅葉名所。高雄山中腹には神護寺がある。

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日本歴史地名大系 「高雄」の解説

高雄
たかお

[現在地名]右京区梅ヶ畑

高尾とも記す。三尾さんびの一つで、その最も南、高雄山の東南麓、清滝きよたき川に沿った一帯をいう。高雄山神護じんご寺があり、紅葉の名所として知られる。

高雄山(標高四二八・六メートル)は歌枕で、「五代集歌枕」「八雲御抄」にあげられる。

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改訂新版 世界大百科事典 「高雄」の意味・わかりやすい解説

高雄 (たかお)

台湾南西部の市。人口151万(2002)。台北につぐ台湾第二の都市であり,最大の貿易港。オランダタンコイアと称し,漢人打狗港などと称したが,これはマカタオ部族のタアカオ社があったことに由来する。1858年(咸豊8)の天津条約の結果,開港し物資の集積地として栄えた。日本が台湾を植民地とした時代,1920年に高雄と改称され,〈たかお〉と呼ばれた。第2次世界大戦の最中は,日本の南方侵略のための軍港としての役割をになわされた。現在は,工業都市であり,台北との間は南北縦貫鉄道,南北高速道路で結ばれ,また南郊に国際空港がある。なお現地読みは〈カオシュンGāo xióng〉。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「高雄」の意味・わかりやすい解説

高雄
たかお

高尾とも書く。京都市右京区梅ヶ畑の一地区。大堰川の支流清滝川の沿岸,京都市街地から北西へ通じる周山街道 (国道 162号線) に沿う。和気清麻呂が開いた神護寺 (国宝の薬師如来立像ほかを所蔵) がある。峡谷美にすぐれ,紅葉の名所として知られる。嵐山の北方の鳥居本との間に,1965年嵐山高雄パークウェー (10.7km) が開通。付近の槇尾 (まきのお) ,栂尾 (とがのお) とともに三尾 (さんび) と呼ばれることがある。

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