高輪(読み)タカナワ

デジタル大辞泉 「高輪」の意味・読み・例文・類語

たかなわ〔たかなは〕【高輪】

東京都港区の地名。山の手台地にあり、住宅地泉岳寺がある。

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日本歴史地名大系 「高輪」の解説

高輪
たかなわ

現港区の南東部、JR東海道本線以西の地域一帯の名称。「北条記」によれば、大永四年(一五二四)一月に北条氏綱と扇谷上杉朝興が「品川ノ前高縄ノ原」で交戦したという。江戸時代には台上から海沿いにおろされた東海道の往来筋を中心とした地域で、北および西は芝、南は品川。「御府内備考」は地名の由来について高い縄手の略であったものを書改めたとしている。また縄手道であり、舟人の言葉で「陸」のことを「高」というため高縄手とよんだが、下を略して高縄と唱えたともいう。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「高輪」の意味・わかりやすい解説

高輪
たかなわ

東京都港区南東部にある地区。かつて高縄と記し、山手(やまのて)台地沿いの道を高縄手道(高台にあるまっすぐな道)とよんだことが地名の由来。南東端にJR、京浜急行電鉄の品川駅があり、都営地下鉄浅草線・三田線、東京地下鉄南北線が通る。台地には泉岳寺(せんくじ)(赤穂(あこう)義士墓所)、東禅寺(とうぜんじ)(最初のイギリス公使館が置かれた)をはじめ多く寺院がある。江戸時代は大名中屋敷も多く、その一つが竹田宮(たけだのみや)邸となり、邸宅は現在はグランドプリンスホテル高輪の貴賓館。2丁目に東海道の江戸の出入口の高輪大木戸跡(国史跡)がある。高級住宅地の一つとして知られる。

沢田 清]


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改訂新版 世界大百科事典 「高輪」の意味・わかりやすい解説

高輪 (たかなわ)

東京都港区南部の地名。江戸時代には,現在の港区高輪から品川区の大井あたりまでの台地の呼称であったが,しだいに範囲が狭まり,現在はJR山手線品川駅西側の台地一帯を指すようになった。大名下屋敷の広い敷地が多かったため,明治以後は高級住宅地となり,近年は高輪プリンス,パシフィック東京などホテルの多い地区として知られる。赤穂浪士で有名な泉岳寺もある。JR線のほか京浜急行線,都営地下鉄浅草線,第一京浜国道が通じる。
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百科事典マイペディア 「高輪」の意味・わかりやすい解説

高輪【たかなわ】

東京都区南部の一地区。江戸時代には海を望む景勝地であったため,多くの大名の下屋敷がおかれた。明治以後も高級住宅地として発展,大邸宅地を利用したホテルや料亭,泉岳寺,東禅寺などがある。
→関連項目大木戸

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「高輪」の意味・わかりやすい解説

高輪
たかなわ

東京都港区南端の地区。東京湾を望む景勝の台地で,台地沿いの道を高縄手道 (高台のまっすぐな道の意) と呼んだことに地名の起源をもつ。古くからの住宅地で,四十七士の墓で有名な泉岳寺や高輪大木戸跡などの史跡がある。 JR品川駅前には高層ビル,スポーツセンターやホテルが立並んでいる。

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