高祖[唐](読み)こうそ[とう](英語表記)Gao-zu; Kao-tsu

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「高祖[唐]」の意味・わかりやすい解説

高祖[唐]
こうそ[とう]
Gao-zu; Kao-tsu

[生]天和1(566)
[没]貞観9(635).5.6.
中国,唐第1代の皇帝 (在位 618~626) 。本名李淵。鮮卑族系の武将李虎の孫とされている。7歳で唐国公の爵を継ぐ。母方の叔母が隋の文帝の皇后にあたる。隋末に煬帝 (ようだい) の失政から人民が蜂起し群雄割拠形勢となると,義寧1 (617) 年太原の官僚や豪族と結託し,北方の突厥の後援を頼み,子息建成,世民 (→太宗) らと挙兵。同年7月に3万の軍を率いて西南に進撃,11月に首都長安を占領,煬帝の孫を名目的に戴いてみずから唐王となり関中に君臨,翌年煬帝が殺されるとついに帝位に上り,唐朝を始めた。以後数年間に世民らの活躍により,李密竇建徳 (とうけんとく) ,王世充らの群雄を平定し,隋初の開皇の制度に依拠して国制を整え,「武徳律令」を発布,均田法を施行して新王朝の基礎を固めた。武徳9 (626) 年子息間の争いで玄武門の変が起り,世民の覇権が確立すると帝は位を譲って上皇となり,70歳で没した。

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