高盛り飯(読み)たかもりめし

世界大百科事典(旧版)内の高盛り飯の言及

【一膳飯】より

…これは一膳飯が死者の枕元に供える枕飯や葬式の食別れの飯を連想させるためで,飯に箸をつきたてることと同様に忌まれている。葬儀だけでなく婚礼でも〈鼻つき飯〉〈高盛り飯〉として一膳飯を出す所は多い。また日光輪王寺の〈強飯(ごうはん)式〉,京都北白川の天神宮の祭礼では,儀礼的に高盛りにした飯を食べる。…

【産飯】より

…産後ただちに炊いて産神に供える米の飯。茶碗に高盛りにする。人は一生の間に3度高盛飯(たかもりめし)を食うものだ(産飯,婚礼の高盛飯,枕飯)というが,その第1回めが産飯である。産飯は生児,産婦に供するとともに産婆や手伝人などなるべく多くの女たちに食べてもらう。その人数が多いほど生児は丈夫に育ち,大きな世帯をもつという。この最初の共食者は女性のみで,男は七夜がすむまで産のけがれを恐れて参加しない。産神と生児と膳が一つで,どちらに供えたものかはっきりしない例があるが,これは日本人の古い信仰の一つで,以前は神に仕える者は神と共食するものであったといわれる。…

【盃事】より

…盃をとりかわしそれによって約束をかためること。酒はもとはハレの飲みもので,神祭に際して醸され,ひとつ盃を大勢で飲みまわして神霊と人,人と人を結合させたり,その結合を強化,確認するためのものであった。やがて人間相互の緊密な関係の誓いに際しても盃事が行われるようになった。近世以来酒を飲む器として猪口盃が普及しめいめいの盃で酒を飲むようになったが,正月の屠蘇(とそ)や婚姻の際の盃事ではまだ同じ盃で飲みかわしており元の意義を残している。…

※「高盛り飯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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