20世紀日本人名事典 「高田 博厚」の解説
高田 博厚
タカタ ヒロアツ
昭和期の彫刻家,評論家
- 生年
- 明治33(1900)年8月19日
- 没年
- 昭和62(1987)年6月17日
- 出生地
- 石川県七尾市
- 出身地
- 福井県福井市
- 学歴〔年〕
- 東京外国語学校(現・東京外国語大学)イタリア語科〔大正10年〕中退
- 主な受賞名〔年〕
- 神奈川県文化賞〔昭和48年〕,勲三等瑞宝章〔昭和49年〕
- 経歴
- 彫刻家を志して高村光太郎に師事し、その勧めで大正11年コンディヴィ「ミケランジェロ伝」を訳出。昭和2年大調和展に初出品、4年国画会展に出品。白樺派の詩人たちとの親交ののち、6年から32年まで在仏。ロマン・ロラン、ルオー、アランらと交友、彫刻はロダン、ブールデルに学び、マイヨールに私淑した。この間、10年国画会会員。日刊新聞「日仏通信」を発行、「毎日新聞」特派員を務め、レジスタンス運動を支援した。戦後、読売新聞社パリ通信員となり、32年帰国。東京にアトリエを構え、制作を再開、37年新制作協会会員。41年鎌倉にアトリエを建てて移住。肖像彫刻が多く、パリ・シャラントン公園の「レオン・ドゥーベル像」などがある。日本ペンクラブ理事も務め、著書は「フランスから」「思い出の人々」「ルオー」「薔薇窓から」「人間の風景」「分水嶺」(自叙伝)などの他「高田博厚著作集」(全4巻)がある。ロランの翻訳も多い。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報