高浜入(読み)たかはまいり

日本歴史地名大系 「高浜入」の解説

高浜入
たかはまいり

霞ヶ浦の北西端、玉里村・石岡市・出島でじま村に囲まれた入江を高浜入という。中世には霞ヶ浦の入漁は周辺の四十八津の津頭の管理で、漁場・漁期などの協定が結ばれていたが、寛永二年(一六二五)水戸藩は霞ヶ浦高浜入両岸に藩領があることから霞ヶ浦高浜入漁場を指定漁場(御留川)とし、運上金を取って藩の財源とした。その由来と境域は、水戸様御留川代々御川守之次第(鈴木家文書)

<資料は省略されています>

とあり、現玉里村下玉里大井戸愛宕下しもたまりおいどあたごしたから現出島安食柊木森あんじきひいらぎもりを結ぶ線の以北を御留川と称して大網漁を禁じ、下玉里村鈴木家が歴代御川守として権力を与えられたことがわかる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の高浜入の言及

【霞ヶ浦】より

…名称は《常陸国風土記》の香澄里(霞郷),《和名抄》の香澄郷に由来する。Y字状の湖面形をなし,北西側を土浦入,北側を高浜入とよび,桜川,恋瀬川がそれぞれ流入する。南西部では小野川が流入,南東端では西から新利根川が入り,利根川へは横利根川,常陸利根川をもって通じる。…

※「高浜入」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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