高浜(町)(読み)たかはま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「高浜(町)」の意味・わかりやすい解説

高浜(町)
たかはま

福井県西端、大飯郡(おおいぐん)の町。京都府舞鶴(まいづる)市に隣接する。1912年(明治45)町制施行。1955年(昭和30)内浦、青郷(せいきょう)、和田の3村と合併。大島半島基部から内浦湾にわたる若狭(わかさ)湾岸を占め、国道27号(丹後(たんご)街道)とJR小浜線(おばません)が東西に走る。町の南部を舞鶴若狭自動車道が通過し、隣接するおおい町に大飯高浜インターチェンジがある。西半は青葉(あおば)山の火山性噴出物に覆われ、東半は丹波(たんば)高地周辺の低山地で、子生(こぶ)川河口の小平地に中心の高浜が立地する。戦国期の城跡はいま城山公園となり、その下に漁港がある。この付近から和田にかけての砂浜は夏は京阪神からの海水浴客であふれ、週末には釣り客が多い。海岸は若狭湾国定公園に属し、内浦半島先端の音海(おとみ)には海抜270メートルに達する壮大な海食崖(がい)が発達する。同じ半島の基部に関西電力の高浜原子力発電所が立地する。青葉山中腹には真言宗御室(おむろ)派の中山寺(なかやまでら)がある。泰澄(たいちょう)の創建と伝え、本堂本尊の馬頭観音坐像(ざぞう)は国指定重要文化財。面積72.40平方キロメートル、人口1万0326(2020)。

[島田正彦]

『『高浜町誌』(1966・高浜町)』


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