高橋尚子(読み)タカハシナオコ

デジタル大辞泉 「高橋尚子」の意味・読み・例文・類語

たかはし‐なおこ〔‐なほこ〕【高橋尚子】

[1972~ ]マラソン選手。岐阜の生まれ。平成12年(2000)シドニーオリンピックの女子マラソンで、2時間23分14秒の五輪記録を出し優勝日本の女子陸上種目初のオリンピック金メダリスト。国民栄誉賞受賞

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「高橋尚子」の意味・わかりやすい解説

高橋尚子
たかはしなおこ
(1972― )

マラソン選手。岐阜市生まれ。岐阜・藍川(あいかわ)中学在学時に陸上競技を中距離から始める。県立岐阜商業高等学校を経て1995年(平成7)大阪学院大学卒業。中学から大学時代までは無名の選手であった。1994年の大学4年の秋、当時リクルート陸上部監督であった小出義雄(こいでよしお)を慕い、合宿所に押しかけて入社を嘆願した(同社陸上部は本来高卒のみ採用)。1995年にリクルートに入社。1997年4月小出の移籍に伴い、リクルートから積水(せきすい)化学工業へ(2003年2月退社)。1998年3月二度目のフルマラソンであった名古屋国際女子マラソンで日本最高の2時間25分48秒で優勝。同年12月のアジア大会では自らもつ日本記録を一気に4分1秒も短縮する2時間21分47秒で優勝した。2000年3月名古屋国際女子マラソンを2時間22分19秒で優勝、オリンピック・シドニー大会の代表となり、本大会で日本人女子として陸上初の金メダル獲得した。2時間23分14秒はオリンピック最高記録。この功績が認められ、同年10月国民栄誉賞を受賞した。翌2001年9月のベルリン・マラソンでは世界最高(当時)の2時間19分46秒で優勝、2002年9月のベルリン・マラソンでも2時間21分49秒で優勝した。

[編集部]

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百科事典マイペディア 「高橋尚子」の意味・わかりやすい解説

高橋尚子【たかはしなおこ】

マラソン選手。岐阜市生れ。大阪学院大学卒業後,1995年リクルート入社。トラック競技からマラソンに転向し,小出義雄監督の指導のもとで力を伸ばした。1997年には監督とともに積水化学に移籍。1997年1月大阪国際女子マラソンで7位,1998年3月の名古屋国際女子マラソンで当時の日本女子マラソン最高記録で優勝,同年12月のアジア大会(バンコク)では2時間21分47秒で自己記録を更新した(2000年段階で日本最高記録)。2000年9月のシドニーオリンピックでは2時間23分14秒のオリンピック最高記録で優勝し,日本人女子陸上選手として初めて金メダルを獲得。同年国民栄誉賞を受賞。2001年のベルリンマラソンでは2時間19分46秒の世界記録(当時)で優勝した。2008年10月現役引退を発表し,その後は環境活動やスポーツキャスターなどで活躍している。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「高橋尚子」の意味・わかりやすい解説

高橋尚子
たかはしなおこ

[生]1972.5.6. 岐阜
陸上競技選手。中学校時代から陸上競技を始め,中距離ならびに長距離のトラック競技を主としていたが,大学卒業後小出義雄監督の指導を受けマラソンに転向,1997年の大阪国際女子マラソンで7位に入った。 1998年の名古屋国際女子マラソンでは2時間 25分 48秒の日本最高記録で優勝,2000年のシドニー・オリンピック競技大会では,高低差の激しい難コースにもかかわらず2時間 23分 14秒のオリンピック新記録で優勝し,日本女子陸上競技界に史上初のオリンピック金メダルをもたらした。同年女子スポーツ選手としては初めての国民栄誉賞を受賞。 2001年のベルリン・マラソンでは2時間 19分 46秒の世界最高記録をマークした。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「高橋尚子」の解説

高橋尚子 たかはし-なおこ

1972- 平成時代の陸上競技選手,マラソン選手。
昭和47年5月6日生まれ。平成7年リクルートに入社し,中距離選手として活躍。9年小出義雄監督とともに積水化学にうつる。10年名古屋国際女子マラソンで優勝。同年アジア大会(バンコク)で世界歴代5位,日本最高記録の2時間21分47秒で金メダル。12年名古屋国際で優勝。同年のシドニー五輪マラソンで日本女子陸上で初の金メダルを獲得し,国民栄誉賞を受賞。13年ベルリンマラソンで2時間19分46秒の世界最高記録で優勝。20年引退。25年日本オリンピック委員会(JOC)理事。岐阜県出身。大阪学院大卒。

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