高周波治療器(読み)こうしゅうはちりょうき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「高周波治療器」の意味・わかりやすい解説

高周波治療器
こうしゅうはちりょうき

高周波療法に用いられる治療器をいう。工学上、低周波と高周波の境界周波数は300キロヘルツとなっている。高周波治療器には、電界または磁界を利用した短波および超短波治療器と、電磁界を利用した極超短波治療器とがある。体内における発熱原理は、電界を利用したものにあっては、体内の大部分を占める双極子分子の方向が電界の極性の変化に応じて変化し、回転をおこし、これによる摩擦熱で発熱するといわれる。電気的にはジュール熱である。磁界では、体内に渦流がおき、その起電力による電流の発熱であり、抵抗の低い筋肉において、より多くの発熱をみる。これに対して電磁界を利用したものは、日光浴のときのように電磁波皮膚から吸収することによって発熱する。

[玉川鐵雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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