骨灰(読み)コッパイ

デジタル大辞泉 「骨灰」の意味・読み・例文・類語

こっ‐ぱい〔‐ぱひ〕【骨灰/粉灰】

[名・形動]
細かく打ち砕くこと。粉みじんになること。また、そのさま。
「やわなうたいちぎれて飛ぶじゃよ。…うな連中―じゃて」〈鏡花歌行灯
「身を―にして働いた」〈中勘助・鳥の物語
さんざんな目にあうこと。また、そのさま。
「荒尾君の作などはいつでも―に軽蔑けなされる」〈魯庵社会百面相

こっ‐かい〔‐クワイ〕【骨灰】

動物の骨を、脂肪にかわ質を脱してから焼いて作った灰。燐酸りんさんカルシウムを含むので、燐酸原料燐酸肥料とする。こつばい。

こつ‐ばい〔‐ばひ〕【骨灰】

骨が焼けて灰状になったもの。
こっかい(骨灰)

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「骨灰」の意味・読み・例文・類語

こつ‐ばい ‥ばひ【骨灰】

〘名〙
① 骨が焼けて灰状になったもの。
戦争(1929)〈北川冬彦〉戦争「その骨灰を掌の上でタンポポのやうに吹き飛ばすのは」
② (形動) =こっぱい(粉灰)
※社会百面相(1902)〈内田魯庵〉犬物語「荒尾君の作などは毎でも骨灰(コツバイ)軽蔑される」

こっ‐かい ‥クヮイ【骨灰】

〘名〙 リン酸肥料一つ。獣の骨から膠(にかわ)質、脂質などを採取したあとの骨を焼いて灰にしたもの。リン酸カルシウム窒素などが主成分肥料ほか過リン酸石灰、リン酸化合物などの製造原料とする。こつばい。こっぱい。〔工学字彙(1886)〕

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