騙・衒(読み)かたり

精選版 日本国語大辞典 「騙・衒」の意味・読み・例文・類語

かたり【騙・衒】

〘名〙 (動詞「かたる(騙)」の連用形名詞化) うまい事を言って人をだますこと。または、だまして金品などをとること。また、その人。
浮世草子日本永代蔵(1688)四「工(たくみ)置捨の質物万の偽物、語(カタ)りに合(あわせ)敷金の付女房をよび、寺々の祠堂銀をかり集め分散にて済(すま)し」
西洋事情(1866‐70)〈福沢諭吉〉外「法律のよく行はるる政府於ては国に罪人あれば之を捕へ夜盗拐児(カタリ)強盗の如きも」

かた・る【騙・衒】

〘他ラ五(四)〙
うそをまことらしく言って、人をあざむく。いつわる。
和英語林集成初版)(1867)「ヒトノ ナマエヲ kataru(カタル)
② 人をだまして、金品などをとる。詐欺にかける。
※浮世草子・日本永代蔵(1688)二「随分道中の人になれたる心の、針屋筆やかたられて追分より八丁までに五百八十物代なして」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android