駿河墨書小判(読み)するがすみがきこばん

精選版 日本国語大辞典 「駿河墨書小判」の意味・読み・例文・類語

するが‐すみがきこばん【駿河墨書小判】

〘名〙 文祿四年(一五九五)、一説に同五年鋳造の一両通用の小判。表面中央に「京目壱両」の文字花押右側に「駿河」の文字が墨書され、中央下部に桐紋が打刻されている。現存きわめてまれで、鋳造関係者のものと思われる花押が誰のものか究明できない。鋳造記録も全く発見されていないが、慶長六年(一六〇一)創鋳の慶長小判に先立って鋳造されたものと考えられる。駿河小判

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の駿河墨書小判の言及

【慶長金銀】より

…慶長小判,同一分金は大判座の後藤家から分かれた後藤庄三郎光次により江戸の小判座はじめ,京都,駿府,佐渡の鋳造所においてつくられた。この慶長金貨に先立って,1595年(文禄4)に武蔵墨書(すみがき)小判,駿河墨書小判がつくられ,さらに慶長古鋳小判や二分金,額一分金が鋳造された。慶長丁銀,豆板銀は慶長6年伏見の銀座においてつくられた。…

※「駿河墨書小判」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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