駆込・駈込(読み)かけこみ

精選版 日本国語大辞典 「駆込・駈込」の意味・読み・例文・類語

かけ‐こみ【駆込・駈込】

〘名〙
① 駆け込むこと。また、ある期間に間に合うように急いで事を行なうこと。「駆け込み承認
② 夫と離婚するために、妻が尼寺などに逃げ込むこと。また、その女性。かけこみおんな。
※雑俳・清書帳(1725)「かけ込みを隠す他生の縁の下
買物などをする時、とりあえず近くの店にはいること。
百鬼園随筆(1933)〈内田百蜻蛉玉「近くの駆け込みの料理屋一杯飲んだのだが」
⑤ 地方巡業中の一座へ、使ってほしいと頼み込むこと。また、その芸人

かけ‐こ・む【駆込・駈込】

〘自マ五(四)〙
① 走って中にはいりこむ。走りながらはいってくる。
御伽草子隠れ里(室町時代物語集所収)(江戸初)「二三百のわかねずみ、きもをつぶし、にげふためきて、ぢごくおとしに、かけこみて」
② 駆け込み訴えをする。
※伊達家文書‐天正一八年(1590)一二月二六日・和久宗是書状「政宗もの羽忠三へかけこみ、政宗別心之由かたく申候」
許可もなく先方の所へ行く。押しかける。のりこむ。
黄表紙江戸生艷気樺焼(1785)上「役者うちへ美しき娘などのかけこむを」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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