駆足・駈足(読み)かけあし

精選版 日本国語大辞典 「駆足・駈足」の意味・読み・例文・類語

かけ‐あし【駆足・駈足】

〘名〙
① 馬を勢いよく走らせること。馬に乗って勢いよく攻め込んでいくこと。かけ。
平家(13C前)一一「さらば敵の聞かぬさきによせよやとて、かけ足になっつ」
② 速く走ること。
吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉八「馳け足の姿勢をとって、根拠地の方へ韋駄天の如く逃げて行く」
③ 転じて、物事を急いで行なうさま。あわただしい様子。
※業苦(1928)〈嘉村礒多〉「便箋をめくって駈け足で卒読した」
馬術で、三歩期からなる連続した跳躍で、第一歩が左後肢、第二歩が右後肢と左前肢、第三歩が右前肢の順に運び、一分間に三二〇メートルを走ることを基準とする速度。
⑤ 旧軍隊で、一歩の幅(踵から踵まで)約八五センチメートルで、一分間に約一七〇歩を進むことを基準とする、徒歩行進の速度。〔歩兵操典(1928)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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