駆使(読み)くし

精選版 日本国語大辞典 「駆使」の意味・読み・例文・類語

く‐し【駆使】

〘名〙
① (━する) 追いたてて使うこと。
続日本紀‐和銅二年(709)一〇月丙申「容隠浮浪及逃亡仕丁、私以駈使」
丸善三越(1920)〈寺田寅彦〉「此等の人々を駆使して居る家主が」 〔古詩‐為焦仲卿妻作詩〕
② (━する) 思いのままに使うこと。自由自在に使いこなすこと。
※一年有半(1901)〈中江兆民〉二「善く文字を駆使して左右皆宜し」
仏家や寺などで、使用する者。
庭訓往来(1394‐1428頃)「禅家方者〈略〉従僧・駆使」

かり‐つか・う ‥つかふ【駆使】

〘他ハ四〙 追いまわして使う。
※観智院本三宝絵(984)中「外国より来れる人あれば其の名をたづね注して雑役におほせてかりつかひ調(てう)庸を付

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デジタル大辞泉 「駆使」の意味・読み・例文・類語

く‐し【駆使】

[名](スル)
追いたてて使うこと。こき使うこと。「使用人駆使する」
自由自在に使いこなすこと。「最新技術駆使する」
[類語](1行使酷使使役人使い使う顎で使う

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「駆使」の読み・字形・画数・意味

【駆使】くし

追いたて使う。自在に使う。〔甌北詩話、六〕(陸放翁の詩)其の古體の詩、才氣豪、議論開闢(かいへき)、書卷を引用し、皆驅して之れを出だす。徒(た)だ數典(数字の句)を以て能事と爲すに非ず。

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