(読み)はささぐ

精選版 日本国語大辞典 「馳」の意味・読み・例文・類語

はささ・ぐ【馳】

〘他ガ下二〙 語義未詳。「馳(は)させ上(あ)ぐ」の変化したもので、馬を駈(か)け上がらせる意か。一説に、「はささく」(「馳(は)させ明(あ)く」の変化したもの)で、馬を自由に駆(か)けさせるの意。
万葉(8C後)一四・三五三八「広橋を馬越しがねて心のみ妹がり遣りて我(わ)はここにして(或本歌発句曰)小林(をばやし)に駒を波左佐気(ハササゲ)

はさ・す【馳】

〘他サ下二〙 馬などを走らせる。かけさす。
※万葉(8C後)一四・三五四二「小石(さざれいし)に駒を波佐世(ハサセ)て心痛み吾(あ)が思(も)ふ妹が家のあたりかも」
[補注]四段活用動詞「はす(馳)」の未然形使役の「す」の付いたものとする説もある。ただし、四段活用の「はす(馳)」の確例はない。

は・す【馳】

〘自他サ下二〙 ⇒はせる(馳)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「馳」の意味・読み・例文・類語

ち【馳】[漢字項目]

人名用漢字] [音]チ(漢) [訓]はせる
馬を走らせる。「馳駆馳走背馳
[名のり]とし・はやし

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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