馬籠(読み)まごめ

精選版 日本国語大辞典 「馬籠」の意味・読み・例文・類語

まごめ【馬籠】

岐阜県中津川市中山道馬籠峠の南西側にあり、木曾谷南端にあたる。江戸時代は中山道の妻籠(つまご)落合の間の宿駅としてにぎわった。島崎藤村出身地小説夜明け前」の舞台

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「馬籠」の意味・読み・例文・類語

まごめ【馬籠】

岐阜県中津川市の地名。北にある妻籠つまごとともに中山道宿場町として繁栄島崎藤村の「夜明け前」の舞台。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「馬籠」の意味・わかりやすい解説

馬籠
まごめ

岐阜県中津川市東部にある一地区。長野県木曽(きそ)郡山口村に属していたが、2005年(平成17)山口村は中津川市に越県編入された。近世、中山道(なかせんどう)木曽十一宿の最南端にある宿駅として繁栄した。当時を示す民家石畳芭蕉(ばしょう)の「送られつ送りつ果ては木曽の秋」の句碑がある。また、島崎藤村(とうそん)の生地で、藤村の小説『夜明け前』の舞台として知られ、藤村記念館、藤村の筆になる「是(これ)より北木曽路」の碑などがある。馬籠峠を越えて妻籠(つまご)へ至るハイキングコースがある。

[小林寛義]

『瀬沼茂樹著『木曽路と島崎藤村』(1972・平凡社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「馬籠」の意味・わかりやすい解説

馬籠 (まごめ)

中山道の木曾路最南端の宿場町。長野県木曾郡山口村を経て,2005年から岐阜県中津川市に属する。馬籠の地名の初出は1215年(建保3)で,馬籠法明寺旧蔵の大般若経の奥書に〈美濃州遠山庄馬籠村法明寺〉とある。戦国時代になって木曾氏が勢力を伸ばし,その部将島崎氏に馬籠砦を守らせている。1601年(慶長6)宿駅に指定。1843年(天保14)の《中山道宿村大概帳》に東西3町33間,家数69軒とあり,木曾十一宿中最小規模の宿場町であった。島崎藤村は馬籠宿の旧本陣の子として生まれ,現在藤村記念館がある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「馬籠」の意味・わかりやすい解説

馬籠
まごめ

岐阜県南東部,中津川市の集落。かつては長野県山口村に属した。近世は中山道木曾谷入口をなした宿場町。南方に松尾芭蕉の句「送られつ送りつ果は木曾の秋」と,島崎藤村の筆による「是より北木曾路」の碑がある。中央には藤村の生家跡に建てられた藤村記念堂,永昌寺,北方には馬籠峠があるなど歴史や文学ゆかりの地が多いため,観光客でにぎわう。馬籠峠を越えて妻籠までの旧中山道は自然遊歩道になっている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「馬籠」の意味・わかりやすい解説

馬籠【まごめ】

長野県南西部,木曾郡山口村(現・岐阜県中津川市)に属する旧中山道の宿場。馬籠峠からこの宿場にかけては昔の姿がよく保存されている。島崎藤村の生地として有名で,藤村記念堂がある。岐阜県中津川市からバス。
→関連項目木曾街道妻籠南木曾[町]

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

事典・日本の観光資源 「馬籠」の解説

馬籠

(岐阜県中津川市)
中山道六十九次」指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

世界大百科事典(旧版)内の馬籠の言及

【馬籠峠】より

…標高801m。中山道が通り,北麓に妻籠(つまご),南側中腹に馬籠,西麓に落合の3宿が置かれた。街道の難所の一つで,峠路の一部は石畳で舗装されている。…

【山口[村]】より

…米作,畜産,養蚕が行われ,近年は酪農や施設園芸が盛んである。南部には近世中山道の宿駅であった馬籠(まごめ)があり,往時の面影を残している。島崎藤村の出生地としても知られ,藤村記念館や島崎家の菩提寺永昌寺などがあり,訪れる観光客も多い。…

※「馬籠」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android