馬上(読み)バジョウ

デジタル大辞泉 「馬上」の意味・読み・例文・類語

ば‐じょう〔‐ジヤウ〕【馬上】

《古くは「ばしょう」》
馬の上。また、馬に乗っていること。「馬上の人となる」
馬に乗ること。乗馬
「―を聞き給へば、それもえ乗りませぬと言ふ」〈咄・御前男〉
騎馬武者
「―二十八万五千余騎とぞ記しける」〈長門本平家一一
馬に乗って戦場を駆けること。また、戦場。
「―に出で立ちて、戦死せられしとぞ」〈胆大小心録

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精選版 日本国語大辞典 「馬上」の意味・読み・例文・類語

ば‐じょう ‥ジャウ【馬上】

〘名〙 (古くは「ばしょう」)
① 馬の上。また、馬に乗っていること。
※懐風藻(751)与朝主人〈釈弁正〉「琴歌馬上怨、楊柳曲中春」
日葡辞書(1603‐04)「Baxǒno(バシャウノ) ヒト」 〔王翰‐凉州詞〕
② 馬に乗ること。乗馬。馬乗。
※異制庭訓往来(14C中)「弓箭之芸者。馬上。徒立。矢流鏑馬」
③ 馬に乗って戦場に出ること。戦いを事とすること。転じて、戦場。
随筆・胆大小心録(1808)一〇八「馬上に出たちて、戦死せられしとぞ」 〔史記‐陸賈伝〕
④ 騎馬の者。騎馬の武者。
※長門本平家(13C前)一一「馬上二十八万五千余騎とぞしるしける」
高野山文書‐応永二七年(1420)近木庄領家方散用状案「馬上二丁三反四十歩」

うま‐あげ【馬上】

〘名〙 神馬を献上すること。上馬(あげうま)
増鏡(1368‐76頃)八「両社にて、馬あげせられけり」

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普及版 字通 「馬上」の読み・字形・画数・意味

【馬上】ばじよう(じやう)

馬に乗る。〔史記、陸賈伝〕高~曰く、迺(だいこう)(我)は馬上に居りて之れを得たり。安(いづく)んぞ詩書を事とせんと。陸生曰く、馬上に居りて之れを得とも、(なん)ぞ馬上を以て之れを治むべけんや。且つ~武竝(あは)せ用ふるは、長久なり。

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