飾り棚(読み)カザリダナ

デジタル大辞泉 「飾り棚」の意味・読み・例文・類語

かざり‐だな【飾り棚】

美術品優勝杯などを飾っておく棚。
商品を陳列しておく棚。ショーケース。
[類語]釣り棚神棚網棚違い棚陳列棚藤棚水屋ショーケース

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「飾り棚」の意味・わかりやすい解説

飾り棚
かざりだな

器具収納と展示双方の目的を兼ねる装飾用の戸棚。ヨーロッパでは中世後期に領主たちの住居形式マナハウスmanor houseができあがり、そのホールに置く家具としてつくられた。当初は開放した棚の形式であったが、ルネサンス時代に入りイギリスでは、収納用のカップボードcupboardと展示用のコートカップボードcourt cupboardとに分かれた。フランスでは、上段は棚、下段に扉のつくビュッフェbuffet(フランス語)の形式が生まれた。17世紀から18世紀の初頭にかけて中国から高級陶器が輸入されるようになると、上段はガラス戸になり、18世紀以降は本棚もこの形式に倣った。現在サイドボードとよばれる戸棚はこの流れに属する。飾り棚は壁に作り付けにしたものや、最近の住宅で使われる間仕切り兼用の棚を意味することもある。日本の作り付け棚の古い例は鎌倉時代の絵巻春日権現霊験記(かすがごんげんれいげんき)』にみられ、経巻などを収納していた。武家調度の厨子棚(ずしだな)や黒棚、桂離宮(かつらりきゅう)の桂棚などは飾り棚に相当するものである。

[小原二郎]


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リフォーム用語集 「飾り棚」の解説

飾り棚

器具の収納と展示双方の目的を兼ねる装飾用の戸棚のこと。壁に作り付けにしたものや、最近の住宅で使われる間仕切り兼用の棚を意味することもある。サイドボードなども一種の飾り棚である。

出典 リフォーム ホームプロリフォーム用語集について 情報

家とインテリアの用語がわかる辞典 「飾り棚」の解説

かざりだな【飾り棚】

食器や美術品などを見せるために飾る棚。

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