飯盛旅籠(読み)めしもりはたご

世界大百科事典(旧版)内の飯盛旅籠の言及

【旅籠】より

…宿屋としての旅籠は江戸時代初期に成立し,従来の木賃形式の宿屋をしだいに凌駕(りようが)したが,その特徴は宿屋自身が食事を調理して旅客に提供する点にある。江戸時代中期以降は,旅籠屋も単に旅客を宿泊させる目的だけの平旅籠と,飯盛(めしもり)下女(飯盛女)などを置いて遊客の枕席に侍らせるための飯盛(食売)旅籠とに分化し,とくに後者の存在が宿駅繁盛の一つの刺激剤ともなった。こうした傾向は街道宿駅における風紀紊乱(びんらん)をもたらし,その弊風打破のために,旅館組合の先駆ともいうべき浪花講以下の講が各地に起こった。…

【飯盛女】より

…飯盛が旅客以外に近郷の遊客にも接したことは,品川宿が江戸の遊所であったことでも明らかである。なお,飯盛をおく飯盛旅籠(はたご)に対し,飯盛をおかないものを平旅籠(ひらはたご)といい,箱根,石部などには1軒も飯盛旅籠がなかった。【原島 陽一】。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」