風月(読み)ふうげつ

精選版 日本国語大辞典 「風月」の意味・読み・例文・類語

ふう‐げつ【風月】

〘名〙
① 風と月。清風と明月。自然の風景。
懐風藻(751)初秋於長王宅宴新羅客〈調古麻呂〉「一面金蘭席、三秋風月時」 〔南史‐褚彦回伝〕
② 自然の風物に親しむこと。風流を楽しむこと。
※懐風藻(751)序「閲古人之遺跡。想風月之旧遊」 〔南史‐徐勉伝〕
③ 自然の風物に親しんで作る詩歌。また、詩文を作る才能
※本朝文粋(1060頃)六・申男輔照学問料状〈菅原文時〉「方今輔照風月之才、似父雖
④ 江戸吉原遊郭の大紋日であった八朔と名月
※雑俳・柳多留‐一五(1780)「一と月に風月をくふいたひ事」

ふ‐げつ【風月】

サントスの御作業(1591)一「コトサラ スガタ モ ラウタケテ fuguetuo(フゲツヲ) ソネム ヨソヲイ ナレバ」

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デジタル大辞泉 「風月」の意味・読み・例文・類語

ふう‐げつ【風月】

《古くは「ふげつ」》
風と月。心地よい風と美しい月。自然の風物。「花鳥風月
自然の風物を題材に詩歌・文章を作ること。また、文才のあること。「風月の才に富む」

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普及版 字通 「風月」の読み・字形・画数・意味

【風月】ふうげつ

清風と明月。

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