風帯(読み)ふうたい

精選版 日本国語大辞典 「風帯」の意味・読み・例文・類語

ふう‐たい【風帯】

〘名〙
几帳壁代の上から垂らす細長い布帛。
蔭凉軒日録‐永享一二年(1440)四月二三日「為風帯金襴一端被出。即奉之」
掛軸表具上方から垂らす二本の細長い布または紙製のもの。驚燕。〔文明本節用集(室町中)〕
③ 流れ旗の横上につけた緒。巻き上げた旗を結び束ねるのに用いる。
※勝闘記(1640)「風帯の長さ一尺八寸也」

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デジタル大辞泉 「風帯」の意味・読み・例文・類語

ふう‐たい【風帯】

掛け物発装から垂らす2本の細長いきれ、または紙。
几帳きちょう壁代かべしろの上から垂らす細長い布帛ふはく
旗の横上につけたひも。巻き上げた旗を縛るのに用いる。

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世界大百科事典(旧版)内の風帯の言及

【掛物】より

…またその材料は古裂(こぎれ)が多く,紙も用いられる。そして一文字(いちもんじ)と風帯(ふうたい)は共裂を使い,中回し(ちゆうまわし)と上下は材料を変えて変化をつけ,一文字の裂に最上のものを用いるのを習慣としている。裂では印金(いんきん),金襴,銀襴,緞子(どんす),紗(しや),縫取(ぬいとり),漢東(かんとん)などが喜ばれる。…

※「風帯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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