風土記逸文(読み)ふどきいつぶん

世界大百科事典(旧版)内の風土記逸文の言及

【風土記】より

…しかし,現在残っているのは以下に記す5国分だけであり,それ以外の国のものは,今では,平安末から鎌倉末にかけて輩出した古典注釈家その他の著書に部分的に引用された文章を通じて知りうるのみである。それらの引用された文章は〈風土記逸文〉とよばれているが,山城国の賀茂伝説,丹後国の浦島子(浦島太郎)伝説など,逸文にみえる貴重な伝承は少なくない。
[《常陸国風土記》]
 713年の風土記撰進の官令に答えて国司から中央官庁に提出された報告書の形式をとっており,とくに古老相伝の語りごとに重きをおいて書いたものであることを冒頭で述べている。…

※「風土記逸文」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」