精選版 日本国語大辞典 「風の便り」の意味・読み・例文・類語
かぜ【風】 の 便(たよ)り
① 風が伝え手となって物を吹き送ること。風が知らせてくること。また、風という使者。風の使い。
② 手紙などを送るべき、わずかな機会。ちょっとしたついで。
③ 風が吹き送ってきたような手紙。
(イ) どこから送られてきたとも、どこへ送るかともわからない手紙。
※宇津保(970‐999頃)藤原の君「ほのかにはかぜのたよりに見しかどもいづれの枝と知らずぞありける」
(ロ) わずかな手紙。とりとめのない内容の手紙。
※源氏(1001‐14頃)紅梅「花の香にさそはれぬべき身なりせばかぜのたよりをすぐさましやは」
※米沢本沙石集(1283)七「田舎の事風(カセ)の便(タヨリ)もなければ、朝暮は母の事を申てぞ泣ける」
⑤ ひろく手紙をいう。
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