普及版 字通 「類(漢字)」の読み・字形・画数・意味
類
常用漢字 18画
(旧字)
人名用漢字 19画
[字訓] まつり・にる・たぐい
[説文解字]
[字形] 会意
旧字はに作り、米+犬+頁(けつ)。米と犬とは神に供えるもの。頁は儀礼のときの儀容で、とは天を祭る祭名。その字はのちに作る。〔説文〕十上に「種相ひ似たり。唯だ犬を甚だしと爲す。犬に從ひ、(らい)聲」とするが、犬は犬牲。天を祭るのには、犬を焼いて、その臭いを昇らせた。〔書、舜典〕「肆(ここ)に上にす」、〔詩、大雅、皇矣〕「是(ここ)にし是に(ば)す」など、みな天を祭ることをいう。〔皇矣〕にまた「克(よ)くにして克く」のように、類善の意に用いる。天意にかなうということであるらしく、〔楚辞、九章、懐沙〕「吾(われ)將(まさ)に以て(のり)と爲さんとす」のように、典則・規範の意ともなる。倫と声義の関係があろう。〔段注〕にととを古今の字とし、「種の多なること、米の如きなり」とするが、当時の米がそのように多種であったとは考えがたい。類の原義は、のち形声字の(るい)によって示されている。
[訓義]
1. まつり、天のまつり。
2. よい、のり、かたどる、すがた。
3. にる、たぐい、たぐえる、もろもろ。
4. おおむね、みな、ひとしい。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 トモガラ・タネ・ニタリ・ゴトシ・シナ・タグヒ・ヨシ・オホムネ・ワルイ
[語系]
liut、倫liunは声義の関係があり、比類・比倫のようにいう。〔列子、仲尼〕に「に(そむ)き倫に反す」の語がある。類善の意はあるいは賚l、(頼)latと関係のある用義であろう。
[熟語]
類縁▶・類化▶・類家▶・類隔▶・類型▶・類見▶・類祭▶・類次▶・類似▶・類事▶・類集▶・類聚▶・類従▶・類書▶・類推▶・類族▶・類同▶・類物▶・類別▶・類例▶
[下接語]
異類・遺類・一類・引類・姻類・縁類・姦類・気類・器類・義類・魚類・凶類・群類・類・儕類・纂類・残類・士類・史類・事類・失類・殊類・種類・醜類・従類・出類・庶類・生類・触類・親類・人類・絶類・善類・族類・畜類・蟄類・儔類・鳥類・党類・等類・同類・類・抜類・万類・比類・品類・不類・部類・物類・分類・朋類・無類・毛類・与類・余類・乱類・僚類・倫類・連類
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報