顔見世番付(読み)かおみせばんづけ

精選版 日本国語大辞典 「顔見世番付」の意味・読み・例文・類語

かおみせ‐ばんづけ かほみせ‥【顔見世番付】

〘名〙 歌舞伎で、毎年一一月顔見世興行の前に、次の一年間に出演する俳優その他の顔ぶれを位順に番付にしたもの。極り番付。顔見世役者付。役者付。面付(つらづけ)
随筆守貞漫稿(1837‐53)三二「顔見世番附のみ杉原紙一枚摺也」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「顔見世番付」の意味・読み・例文・類語

かおみせ‐ばんづけ〔かほみせ‐〕【顔見世番付】

歌舞伎番付の一。顔見世の前に、次の1年間に出演する俳優などの顔ぶれを位順にしたもの。京都ではまり番付。役者付。面付つらつけ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の顔見世番付の言及

【顔見世】より

…上方から下ってくる役者,江戸から上る役者もこの機会に入座することが通例で,これを迎える〈乗込み〉の式が月末にあり,11月1日は太夫元をはじめ劇場関係者は,裃または羽織袴で訪れあい祝儀を述べ,3日間は芝居国の正月として雑煮を祝うなどした。11月に演じられる特殊な狂言を〈顔見世狂言〉,そのおりに発行される番付を〈顔見世番付〉と称した。初日は江戸では11月1日が通例で,観客は前夜から徹夜で入場した。…

【番付】より

…歌舞伎の座組が1年単位を原則にし,その陣容紹介の顔見世興行が慣例化した万治・寛文期(1658‐73)から〈役者付〉が刊行され始める。いわゆる〈顔見世番付〉である。続いて興行ごとの演目や配役を知らせる〈辻番付〉や〈役割番付〉が刊行される。…

※「顔見世番付」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android