精選版 日本国語大辞典 「顔役」の意味・読み・例文・類語
かお‐やく かほ‥【顔役】
〘名〙 (顔をきかせる役の意。もと歌舞伎楽屋仲間の語で、頭だつ人をいったのにはじまるという)
※浪花聞書(1819頃)「顔役。江戸の通り者也」
※歌舞伎・極附幡随長兵衛(1881)大詰「後立が当時江戸で一の顔役」
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…それが定着するのは安永(1772‐81)末から天明期(1781‐89)に入ってのことであろう。〈通り者〉には〈気の通った人〉(粋人)の意と〈顔(名前)の通った人〉(顔役)という二義があり,宝暦(1751‐64)ころは後者の意味が強かった。そこから〈大通(だいつう)〉の語も生じ,明和・安永と盛んに〈大通〉賛美が行われたのち,反省期を迎え,天明期に入って〈大通〉のイメージの中にあった豪気さ,放胆さが消え,多分に常識的,小市民的な〈通〉の理念が生じた。…
※「顔役」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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