旺文社世界史事典 三訂版 「顔 真卿」の解説
顔 真卿
がんしんけい
唐代の書家・忠臣
山東の豪族顔之推 (しすい) 5世の孫。進士に合格し,監察御史など官職を歴任したが,宰相楊国忠にうとまれ,平原太守に左遷された。755年,安禄山の乱に際し,平原の太守の彼は勤王の軍を集め,いとこの顔杲卿 (こうけい) とともに賊軍を破った。乱後,魯郡公 (ろぐんこう) となったが,徳宗のとき,李希烈 (りきれつ) の乱が起こると,説得のため敵陣営におもむいて殺された。書道の大家で,六朝 (りくちよう) の王羲之 (おうぎし) の書の典雅と対照的に,彼の力強さの特色を示し,特に『争座位帖』が有名。
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