題目太鼓(読み)ダイモクダイコ

デジタル大辞泉 「題目太鼓」の意味・読み・例文・類語

だいもく‐だいこ【題目太鼓】

日蓮宗で、題目を唱えながら打つうちわ太鼓
歌舞伎下座音楽の一。1を取り入れたもので、寺院の場などの雰囲気を出す。

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精選版 日本国語大辞典 「題目太鼓」の意味・読み・例文・類語

だいもく‐だいこ【題目太鼓】

〘名〙
① 日蓮宗で、題目を唱えながらたたくうちわ太鼓
※歌舞伎・お染久松色読販(1813)序「題目太皷打鳴らし、鰐口の音、御経の声にて幕明く」
② 歌舞伎下座音楽の一つ。①を使うが、打ち方は唄・三味線に合うように変化している。
※歌舞伎・与話情浮名横櫛(切られ与三)(1853)序幕「題目太鼓にて道具納(おさま)る」

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改訂新版 世界大百科事典 「題目太鼓」の意味・わかりやすい解説

題目太鼓 (だいもくだいこ)

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世界大百科事典(旧版)内の題目太鼓の言及

【団扇太鼓】より

…形が団扇と同じなのでこの名がある。日蓮宗で題目をとなえたりするときに用い(題目太鼓という),民俗芸能でも盆踊などに用いられる場合がある。歌舞伎囃子にも用いられ,盆踊や《伊勢音頭》など総踊の場面に多く用いられる〈音頭打ち〉は,篠笛(しのぶえ),チャッパ(銅鈸(どうばつ))とともに奏する。…

【太鼓】より

…こうした〈触れ太鼓〉は,相撲などでも用いられる。そのほか,雅楽の〈楽太鼓〉を,〈平丸太鼓〉〈平釣(ひらづり)太鼓〉とも称して用い,民俗芸能の楽器であった,枠なし長胴締太鼓の〈桶胴〉や,枠付き長胴締太鼓の〈大拍子(だいびようし)〉,さらに,鋲打ち短胴で柄の付いた〈柄太鼓(えだいこ)〉,前述の〈団扇太鼓〉などの柄付太鼓(この両者とも,日蓮宗で題目を唱えるときに用いられるが,歌舞伎でとくに〈題目太鼓〉と称するときは,〈柄太鼓〉の方をいうことが多い)なども用いるほか,さまざまな組合せや,改良・転用の結果,独自の太鼓類が数多く開発されてきた。また,寄席(よせ)の囃子は,歌舞伎の囃子を利用しているが,平丸太鼓の小型の〈豆太鼓〉のように寄席独自に開発したものもさまざまにある。…

※「題目太鼓」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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