頭の黒い鼠(読み)あたまのくろいねずみ

精選版 日本国語大辞典 「頭の黒い鼠」の意味・読み・例文・類語

あたま【頭】 の 黒(くろ)い鼠(ねずみ)

頭髪の黒い鼠の意で、家の中の物がなくなった時などに、それを盗んだ犯人は、鼠でなくて人間だとほのめかしていう。
※俳諧・大坂独吟集(1675)下「ときどきかよひたらんこそこそ はらますはあたまのくろい鼠すら〈宗因〉」

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デジタル大辞泉 「頭の黒い鼠」の意味・読み・例文・類語

あたまくろねずみ

食物などをかすめ取る身近な人をネズミにたとえた語。

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ことわざを知る辞典 「頭の黒い鼠」の解説

頭の黒い鼠

ネズミが物をかすめとるように、物を盗む人。家の中の物が急になくなった時などに、頭髪の黒い人間をネズミになぞらえて、犯人はネズミでなく人間であろうとほのめかしていう。

[使用例] 私の隠居家別棟になっているのに、母家屋根裏からでるとはフシギじゃないか。そんな遠歩きする鼠の話はこの年になるまで聞いたことがありませんよ。大方、頭の黒い鼠がひいたものだろうよ[坂口安吾*屋根裏の犯人|1953]

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