音調言語(読み)おんちょうげんご

世界大百科事典(旧版)内の音調言語の言及

【口承文芸】より

… 口承伝承の形式は,それを演じる人々が話している言語のしくみと,ときには密接な関係をもっている。アフリカの言語の多くは,すべての単語が高音,中音,低音などの一定の音調(トーン)に支配されている〈音調言語〉であり,それは中国語(北京語)のように音調(声調)によりただ単語の意味が異なるというのではなくて,たとえば動詞の現在形・過去形・未来形のような文法変化もが音調により示される〈文法的音調言語〉である。この性質は,口承伝承にも強く反映していて,なぞなぞでも日本に見られるような種類のほかにも,早口なぞなぞ,音調合せなぞなぞといったものが,とくに西アフリカには多く見いだせる。…

【ナイル・サハラ語族】より

…シャリ・ナイルグループは,この語族最大の分枝であり,さらに(a)東スーダン諸語Eastern Sudanic,(b)チャド,中央アフリカ,コンゴ民主共和国からスーダン西部の中央スーダン諸語Central Sudanic,(c)エリトリアのクナマ語群Kunama,(d)スーダン・エチオピア国境のベルタ語群Bertaに細分されている。 この語族の言語はすべて,音の高低によるアクセントをもつ音調言語である。また多くの言語,特に東スーダン諸語では,単数/複数の対立を,t/k(接頭辞あるいは接尾辞)であらわすという特徴をもっている。…

※「音調言語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」