音・哭(読み)ね

精選版 日本国語大辞典 「音・哭」の意味・読み・例文・類語

ね【音・哭】

〘名〙
① 泣くこと。→ねし泣くねに泣くねのみ泣くねを泣く
② 物の音や人の声。また、ひびき。ねいろ。
※宇津保(970‐999頃)吹上上「君達の、もののねかき合せつつおはしまさんは、故郷は思ほしかけてんや」
③ 虫、鳥、獣などが鳴く声。
古事記(712)下・歌謡「天飛ぶ 鳥も使そ 鶴(たづ)が泥(ネ)の 聞こえむ時は 我が名問はさね」
源氏(1001‐14頃)桐壺「いとどしく虫のねしげきあさぢふに露おきそふる雲のうへ人」
④ 人の泣く声。
※源氏(1001‐14頃)松風「変らじと契りしことをたのみにて松のひびきにねをそへしかな」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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