鞘当て(読み)サヤアテ

デジタル大辞泉 「鞘当て」の意味・読み・例文・類語

さや‐あて【×鞘当て】

武士が道で行き違うときに、互いに刀の鞘に触れたのをとがめ、争うこと。さやとがめ。転じて、ささいなことからおこるけんか・争い。
一人の女性をめぐり二人の男性が争うこと。「恋の鞘当て
歌舞伎趣向の一つで、二人の武士が鞘を当てたことから争いになるというもの。元禄10年(1697)江戸中村座上演の「参会名護屋さんかいなごや」が最初で、現在の形は文政6年(1823)江戸市村座上演の「浮世柄比翼稲妻うきよづかひよくのいなずま」の吉原仲の町の場による。
[類語]喧嘩内紛内輪もめ諍い言い合い口論いがみあい角突き合い揉め事悶着いざこざごたごたトラブル

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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