面白山(読み)おもしろやま

日本歴史地名大系 「面白山」の解説

面白山
おもしろやま

秋保町の西北隅、山形天童てんどう市境にあり、標高一二六四・四メートル。南方の国境尾根に南面白山(一二二五・四メートル)があり、その中間を仙山線面白山トンネルが貫通している。「封内風土記」には名取郡の西界として「北つら白山」「和津倉わつくら山」を記し、別に「南面白山」を記す。古くは「つらしろ」とよばれたらしく、のち残雪がおそくまで望まれる印象から「おもしろ」と転化したとも考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「面白山」の意味・わかりやすい解説

面白山
おもしろやま

山形・宮城県境をなす奥羽山脈中の火山蔵王(ざおう)火山と船形火山の中間に位置し、標高1264メートル。山体は複輝石安山岩を主とする溶岩流および火山拠出物などよりなる。西麓裾野(せいろくすその)には天童(てんどう)高原(野田平)が広がり、天童高原スキー場青少年旅行村が開設されている。北麓鞍部(あんぶ)には山形―仙台を結ぶ国道48号関山(せきやま)峠があり、南麓にはJR仙山線仙山(面白山)トンネルが通じる。古くから山寺立石寺(りっしゃくじ)の奥の院ともいわれる。山形県側の南部は蔵王国定公園、北部から西部にかけては天童高原県立自然公園に属し、西に位置する雨呼山(あまよばりやま)北西麓にジャガラモガラとよばれる風穴地帯がある。

中川 重]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「面白山」の意味・わかりやすい解説

面白山
おもしろやま

山形,宮城両県の境にある山。標高 1264m。天童市の東に位置し,西麓は山形,東根,天童の3市にまたがる。寒風山 (1117m) との鞍部を通る関山トンネルは 1882年完成したもので,仙台市と山形市を連絡する重要な通路である。西麓に広がる高原一帯は天童高原県立自然公園に属し,青少年旅行村がある。夏はキャンプと登山,秋は紅葉とハイキング,冬にはスキー場が開設される。

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