面妖(読み)メンヨウ

デジタル大辞泉 「面妖」の意味・読み・例文・類語

めん‐よう〔‐エウ〕【面妖】

《「めいよ(名誉)」の変化した「めいよう」がさらに変化したもの。「面妖」は当て字
[名・形動]不思議なこと。あやしいこと。また、そのさま。「面妖なこともあるものだ」
[副]どういうわけか。
「―義太夫を好む者は、気が理屈臭くなりて」〈地獄楽日記・四〉
[類語]不思議怪異奇妙奇怪奇異怪奇不可思議奇天烈摩訶不思議けったい異常異様不可解不審不自然奇態風変わり特異異状異例非常別条変ちくりん変てこ変てこりん妙ちきりんおかしいおかしな珍奇新奇珍妙奇抜奇警奇想天外突飛ファンシー突拍子もない言語道断無茶めちゃむちゃくちゃめちゃくちゃめちゃめちゃ滅法法外無理乱暴無体理不尽非理不当不条理不合理非合理狂的

めん‐よ【面妖】

[名・形動]近世語》「めんよう(面妖)」の音変化。
「当代女郎のこころ、男の色にもまよはず―な事の」〈浮・御前義経記・一〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「面妖」の意味・読み・例文・類語

めん‐よう【面妖エウ・名誉】

(「めいよ(名誉)」の変化した「めいよう」がさらに変化したもの。「面妖」はあて字)
[1] 〘名〙 (形動) (多く「めんような」の形で連体修飾に用いる) まれなこと。奇怪なこと。不思議なこと。また、そのさま。めいよ。めいよう。めんよ。
男重宝記(元祿六年)(1693)五「一、めんようは 名誉也」
滑稽本浮世風呂(1809‐13)前「ハテ、めんような、たった今汲(くん)だがのう」
[2] 〘副〙 どういうわけか。奇妙に。不思議に。
浄瑠璃・安倍宗任松浦簦(1737)一「めんえう彼方の御病気は、お客ごってに重うなる」

めん‐よ【面妖】

〘名〙 (形動) (「めんよう(面妖)」の変化したもの) =めんよう(面妖)(一)
※かた言(1650)三「名誉を めいしゃう めんよ」

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