青山高原
あおやまこうげん
三重県中西部、布引山地(ぬのびきさんち)の南部山頂の高原地形。笠取山(かさとりやま)(842メートル)を最高点として、緩やかに高度を減じながら南へ16キロメートル続く。平均高度600~700メートル。幅は広い所で6キロメートル。途中に青山峠、塩見峠、布引峠などの鞍部(あんぶ)がある。古生代末期の造山運動によって生じた山地が侵食されて準平原化したのち、第三紀末から更新世(洪積世)にかけてふたたび隆起し、準平原が山頂に残ったと考えられる。高い樹木はなくアセビ、イヌツゲ、ツツジなどの低木とクマザサに覆われ、伊勢(いせ)湾を一望できる。室生赤目青山国定公園(むろうあかめあおやまこくていこうえん)に含まれる。「関西の軽井沢」として別荘、テニスコート、ゴルフ場が開発され、青山高原道路、東海自然歩道も通じている。航空自衛隊の基地が置かれ、また大規模な風力発電施設(青山高原ウインドファーム)が設置されている。
[伊藤達雄]
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青山高原
あおやまこうげん
三重県中部,布引山地のほぼ中央の山頂部にある高原。標高 700~800m。南北約 20kmにわたる小起伏の連続する隆起準平原で,クマザサ,ススキの原にアセビ,ツゲ,ツツジの灌木が点在。東に急斜面をもつ傾動地塊のため,特に伊勢平野,伊勢湾を見おろす東側の眺望がすばらしい。山麓には清少納言ゆかりの七栗ノ湯 (現榊原温泉) がある。東海自然歩道,ドライブウェーが完備。室生赤目青山国定公園に属する。
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デジタル大辞泉
「青山高原」の意味・読み・例文・類語
あおやま‐こうげん〔あをやまカウゲン〕【青山高原】
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あおやま‐こうげん あをやまカウゲン【青山高原】
三重県中央部布引
(ぬのびき)山地中部の高原。
大草原で
有名。布引高原。
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あおやまこうげん【青山高原】
三重県のほぼ中央,布引山地にある高原状の準平原。標高650~845m。室生赤目青山国定公園の一部をなす。北端には津と伊賀上野を結ぶ長野峠があり,中央に笠取山,南端に伊勢と伊賀を結ぶ旧初瀬街道の青山峠がある。また高原の下には私鉄トンネルとして最長(5652m)の近鉄大阪線青山トンネルが通過している。青山高原有料道路,ハイキングコースが整備されており,高原にはアセビ,ツツジ,ツゲの群落が美しい。東は伊勢湾をへだてて赤石山脈,南西は笠置山地,大台ヶ原山地がみえ,眺望はきわめてよい。
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世界大百科事典内の青山高原の言及
【白山[町]】より
…川沿いの平地では〈一志米〉と称される良質の米を産し,山地ではシイタケなどを栽培,畜産や林業なども行われる。西部の山地は室生赤目青山国定公園に含まれ,なだらかな隆起準平原の青山高原東斜面には布引の滝がある。雲出川上流には家城(いえき)ラインと呼ばれる峡谷が続く。…
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