露艦対馬滞泊事件(読み)ろかんつしまたいはくじけん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「露艦対馬滞泊事件」の意味・わかりやすい解説

露艦対馬滞泊事件
ろかんつしまたいはくじけん

江戸時代末期,対馬の芋崎浦に停泊したロシア軍艦『ポサドニック』の退去問題をめぐって紛糾した事件。万延2 (1861) 年2月3日,同艦は艦体修理を理由に乗員を上陸させ,艦長ビリレフは,藩主との会見,土地租借を要求した。対馬藩ではただちに幕府指示を仰いだが要領を得ず,その間,島民が射殺される事件が起るなど,不穏な事態が続いた。一方ロシア軍艦停泊に神経をとがらせたイギリス公使 R.オールコックは幕府の要請を受けて,ただちに対策を協議,インドシナ艦隊司令長官ホープが軍艦2隻を率いて7月対馬におもむき,強硬に退去を要求,『ポサドニック』は8月になってようやく離島,事件は一応落着した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「露艦対馬滞泊事件」の意味・わかりやすい解説

露艦対馬滞泊事件【ろかんつしまたいはくじけん】

ロシア軍艦対馬占領事件

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android